モリアオガエルと紫外線・その後の考察

今まで紫外線について書いてきましたが、その後色々調べたり育てたりしているうち、考え方が変わり、モリアオガエルにとって紫外線は非常に重要だという結論にいたりました。
今回は、では紫外線とはどんなもので、どんな役割を果たすのかについて書いてみたいと思います。

紫外線は太陽光に含まれる光の波長です。
まずはそこから勉強してみましょう。

太陽から発せられている光には波長があり、その波長によって地上に届く光と届かない光、また目に見える光と見えない光があります。

次の図を見て下さい。

この図の可視光線(400~770nm)は目に見える光で、この7色がプリズムのように分かれると虹になります。
この可視光線には温度はなく、可視光線の赤側の800nmから2100nmにある赤外線が太陽の暖かさを感じさせる光です。

また、400nmの紫の光側には目に見えない紫外線があります。
3種類の紫外線のうち、UVCは地上には届かないため、普段私たちが浴びているのはUVA,UVBになります。

UVAはサンタン(Sun tan)とも言われ、日焼けをしたときに肌が黒くなる現象を指します。
UVAは物質を透過する力が強いので、人の肌の内側に入り込みます。
真皮まで到達するとダメージが大きいのでメラニン色素が活発に働いて黒い粒子で皮膚を覆い光を吸収して真皮へのダメージを防ごうとして肌が黒くなります。

UVBはサンバーン(Sun burn)と言われ、皮膚表面を焼くことで火傷の状態を作るもので、皮膚が赤くなるのはUVBの作用です。

この二つの紫外線はメリットとデメリットを持ち、全面的に防御するのも、全部浴び続けるのも弊害があります。
これは人間だけでなく、太陽の恩恵を受ける地球上のすべての生き物は、太陽の恵みを受けながらデメリットだけは排除するように進化してきました。

わかりやすいのは植物です。
緑の葉は太陽光で光合成をすることによって命をつなぎ、緑色を強くすることで紫外線の害から逃れます。日向の植物の緑色は強く、日陰で育てると薄い黄緑に育つのはその理由です。
また、トマトなどの実やマリーゴールドなどの花に含まれるポリフェノール類は紫外線の防御のための植物の知恵で、それを人間が食べることで体内の活性酸素を除去できることが知られています。

さて、この太陽光ですが、室内にいるときはどれくらいの光が入ってくるのでしょうか。

ガラス製造会社のサイトなどを見ると、一枚ガラスで約50%と出ていますが、300nm以下は通さないようなので、UVBはきわどい所ですね。
また、アクリルやプラスチックの会社のグラフを見ると、良質なアクリルはガラスに準ずるものの、透明度が下がると紫外線の透過率も急激に下がり、プラケなどでは光は通しても紫外線はかなり拡散してしまうようです。

つまり、両爬類に日光浴をさせようと窓際にケージを置いても、ガラスケージだとしても50%×50%=25%しかUVAは入らず、UVBはさらに期待できないことになります。

そしてこれは窓ガラスとケージを接して置いた場合で、少し距離があったり、プラケだった場合、紫外線の恩恵かなり減ることになります。

もし紫外線がモリアオガエルにとって植物と同じように必須なのだとしたら、これは工夫の余地ありということになりますよね。

では、ここで昼行性の爬虫類や両生類にとって、紫外線がどんな役割をしているかを考えてみましょう。

まず、UVAですが、前述のとおり肌の色を濃くする波長なので、カエルの色を綺麗に発色させているのはUVAだということになります。
また、日焼けした人間が皮膚の新陳代謝が活発になるのと同じで、モリアオの新陳代謝も促進され、病気にかかりにくい体を作るのではと想像できます。

また、UVBは両爬の皮膚表面のコレステロールにより吸収され、体内でビタミンDを形成します。
ビタミンDは小腸に集まり、餌に含まれるカルシウムを腸管から体内に引っ張り込む役割をするので、いくらカルシウムをダスティングしても、ビタミンDがなければせっかく摂ったカルシウムは排泄されてしまうことになります。

また、やっかいなのは両爬類のほとんどがビタミンDを食べたものから吸収することができないばかりか、餌からDを摂り過ぎるとカルシウム欠乏症と同じ病気になってしまう可能性が高いことです。

ここで付け足しておくと、添加剤にビタミンD3と書いてありますが、ビタミンDには2と3があり、2が植物由来、3が動物由来で、働きは同じなので3でなければいけない理由はありません。
何から抽出したかというだけで、総称のビタミンDのことと思って差し支えありません。
一つ違いを言うとすれば2は食品にしか含まれず太陽光では合成できないくらいでしょうか。
なので両爬類にかんしてはあまり関係ないかと思います。

さて、本題に戻ると、カルシウムは骨を作ると思いがちですが、それよりずっと重要な神経伝達の役割を担っています。
手を動かそうと思っても動かない、口を開けようと思っても開かない、体がしびれて動きが鈍く、獲物を捕まえられない、これがくる病のはじまりで、そののち骨の変形が始まります。
なので、そのカルシウムを吸収するために紫外線の中でもUVBを浴びることが重要なのです。

また、UVBは強い殺菌作用を持ち、両爬の皮膚表面に付いた細菌を殺す役割もしています。
亀の甲羅干しは体を温めるだけではなく、殺菌もしているのです。

モリアオガエルは一応は夜行性と言われています。
でも地上のヒキガエルのような夜行性と違い、樹上性カエルは、昼間でも完全な暗いところにいるわけではありません。
高い樹の上で日中暮らしているのですから、木漏れ日の中でも相当量日に当たっているはずです。
だから野生個体の瞳孔は細いし、たっぷりのビタミンDを受け手足も長くがっちりと大きい体に育っているのだと思います。

つまり捕食は夜行性ではあるが、昼間も少しは日光を浴びる、全日性よりの夜行性なのです。

それが本来のモリアオガエルの姿なのだとすれば、完全に再現できないまでも極力日光浴を一日10分、週に1~2回でもさせてあげられればかなりの健康維持に役立つのではと思っています。

もちろんそれがなかなかできない環境の飼い主さんもいらっしゃると思います。
その場合は紫外線ランプなどを上手に使ってあげてはいかがでしょうか。
太陽光には到底及ばないのですが、ある程度の病気を防ぐことはできると思います。

ちなみに私が使っているのはゼンスイ社のマイクロUV LED灯具セットです。

まずUVの照射量が高く30㎝下まである程度は届いていること。
またUVライトは寿命が短く3ヶ月から長くても6ヶ月程度で交換しなければなりませんが、LEDなので5000~7000時間保つこと。

LEDは発熱量が少ないので熱くならないこと。ただし光に熱はありませんが灯具は熱くなるのでケージ内に設置することは不可能で、これは普通のLEDライトと同じです。

また箱の表にあるように可視光線よりUVA、特にUVBのピークが高いこと。

そして価格がリーズナブルなことを選ぶ基準にしました。

カエルに多い浮腫症候群(いわゆる風船病)の原因の一つは代謝性骨疾患、つまりクル病、紫外線不足です。
また細菌感染で発病することもあるようです。
カエルは怪我には強い生き物ですが、病気になった場合完治させることは難しく、様子をみながら悪化しないようにケアすることが基本になってきます。

そのためにはどうやって健康を保たせてあげるか、私自身も飼い主が命を預かった以上工夫してベストを尽くしたいと思っています。

手作りロッドでカエルに餌をあげよう!

今回はロッドを手作りする方法について書いてみたいと思います。
YouTube動画も貼り付けておきますのでお時間のない方はそちらをどうぞ!!

カエルは個体差で人工餌に餌付くまでが時間がかかります。
また季節などによっても食欲が変わり、拒食でやきもきするのは両爬飼いのあるあるですよね。
ピンセット給餌しようと思ってもピンセットを怖がったりもします。

そんなとき、ロッド給餌は突破口になることが多いです。
カエルは動体視力はいいのですが、はっきり見えているわけではありません。
なので目に入りにくいロッドを使って給餌することで、虫だと思ってくれて食べることが多いのです。

で、ロッドってどこで売ってるの?となりますが、いえいえ大丈夫。
ロッドは簡単に手作り出来ます。
今回は使いやすいロッドの作り方と、それを使っての餌やりの仕方を説明しますね。

《材料》
アクリル補材 死角棒3㎜
ウクレレ弦 0.60㎜~0.70㎜太さ フロロカーボン製
接着剤
セロテープ

材料はこんなもんです。
時間も20分もあればできます。

まずロッドの持ち手の部分ですが、割り箸だろうが木の枝だろうが何でも良いのです。
でも今回はあえて透明感を出したいのでアクリル補材を使います。
ホームセンターのアクリル板を売っているコーナーに隅っこの補強のために売ってます。
値段は忘れましたが100円前後だったと思います。
丸材より角材の方が接着しやすいのと持ちやすいのでそちらを選んでいます。
これを10㎝長さに切ります。
私はダイソーのダンボールカッターを少し火にあぶり温めて切りますが、包丁でもなんでも良いと思います。
そのあと切り口を軽く火であぶって丸めておきます。
10㎝が短いと思い人は長くても良いのですが、せまいケージの中では結構かさばるので、手の中に収まる方がかえって使いやすいです。

次にウクレレ弦をやはり10㎝くらい切ります。
フロロカーボンを使うことで虫っぽいぷるぷるした動きが出せます。
10㎝はいらないのですが、あとで使い勝手の良いように切る方が失敗がないので少し長めに作っておきましょう。

この弦を先ほどのアクリル棒に接着剤でつけます。
動画では多用途の速乾性透明接着剤を使っていますが、アクリル系を接着できるものならなんでも良いと思います。
乾いたらセロテープなどで上から一巻きして補強しておきます。

これで完成です!!
かんたーん!!!

あとは人工餌や冷凍コオロギをフロロカーボンの先に刺して餌やりをします。
冷凍コオロギはペーパーの上などで解凍し、余分な水分を取ってからカルシウムをまぶし、お尻の総排泄腔からカーボンを差し入れ、コオロギがカエルに向けて寄っていくように動かします。
カエルは元来咥えるより先に舌で絡め取ります。
カーボンがカエルにまっすぐ向くように近づけると、舌で絡めたとき、スッと餌が抜けるのでタイミングを外さず給餌できます。
少し時間をかけて20㎝以上遠くから、ハエやイモムシの動きを真似て近づけてみてください。
拒食ぎみの子にはいつもより一回り小さめな餌を与えると食べやすいようです。

文章でわかりにくい場合はどうぞ動画をご覧くださいね!

えっ?同じカエル!?紫外線効果に驚いた!!

さて今回は『モリアオガエルに紫外線が必要かどうか』問題です。

ここで基本をおさらいしておくと、必要かどうかというのは「ないと死ぬか」という論点ではないです。
そういう意味では、日光浴しなくても死なないので必要ないことになりますよね。

昼行性のカナヘビやトカゲは日光浴しないと途端に「くる病」にかかります。
彼らは紫外線からビタミンDを合成しているので(人間もそうですが、人間は食事からも補給できます)、紫外線を浴びないとカルシウムとビタミンDが体内で結合して骨を作ることができずに骨の変形、神経のけいれんが起こり、やがて死に至ります。
だから昼間動く生き物には日光浴は絶対必要なのです。

でもカエルやヤモリといった夜行性の生物は日の出ている間は物陰に隠れて寝ていて、夜獲物を探して活動するので、日の光を浴びる時間はほとんどありません。
骨の形成や神経伝達に必要なビタミンDは体内合成するので、生きるための紫外線は必要ないのです。

だからカエルを飼うときに楽、なんたって楽!なことの一つが紫外線ライトがいらないということなんです。
紫外線ライトは高い!
電気を食う!
ライトの買い換え寿命が短いからお金かかる!

これは大きいです。
そんなわけでカエルには日光浴は必要ない、むしろしないほうがいい、なんて人までいらっしゃいます。
まあ、へたに日光浴なんて夏場にさせるとやけどして死なせかねないですから反対する人のおっしゃることもわかります。

しかしながら、モリアオガエルのマニアさんたちは綺麗な緑色にくっきり浮かぶ斑の野生のモリアオガエルに憧れを抱き、ハートの目で見つめます。
人慣れせず、人が寄っただけでバタバタ逃げ回る野生モリアオガエルが高値で売れたりするわけです。
(繁殖個体がなかなか繁殖に至らないというのもワイルドを欲しくなる理由のひとつだとは思いますが。)

それでみなさん一所懸命ワイルドの色柄に近づけようと餌に色々添加したり工夫していらっしゃいます。
かくいう私もそうです。
カロテン、リコピン、アスタキサンチン、スピルリナetc…色々混ぜるわけです。

でも、基本に立ち返って考えてみようと思ったのです。
野生のモリアオが暮らしている状態に100%は無理でも、少しでも近づけられればより野生に近い色が出せるのではないかと。

それでまず、モリアオガエルがどんな生活をしているかです。
特徴としては、

1. 行動範囲が広い!
 案外行動半径は広いらしいです。その中で餌を探し回るから筋肉も発達し、お腹も空くからまた食べる、を繰り返してあれだけでかくなる!

2. 樹の上に住む
 なんつったって「モリアオガエル」ですからね。
森の青蛙という名前の通り、水辺の高い樹の上で暮らしてます。昼はとにかく木陰にじっとしているみたいで、水分補給や狩りのために夜になって下りてくるようです。
下りるとしても数日に一度とかじゃないのかなぁ。
すくなくともうちのモリアオ達は毎日は下りてきません。

まあ1はなるべく広いところで飼いましょう、くらいのことしかできないです。
さて問題は2です。
ワイルドの個体の目を見ていて思ったのです。
瞳孔?てカエルもいうのかな?
がやたら細い。猫みたいです。
暗いときも細い。
それはつまり昼木陰にいるときもまぶしいのではないか。

実はモリアオガエルは昼間紫外線を浴びているのではないかと。
そう考えて紫外線について調べてみることにしました。

太陽光に含まれる紫外線にはUVA、UVB、UVCの3種類ありますが、UVCは地上まではほとんど届きませんので、除外します。

UVAはサンタンといって皮膚を黒くするもの、UVBはサンバーンといって皮膚を赤くさせます。
海水浴に行って日に焼けて赤くなるのがサンバーン、毎日半袖で買い物に行っていて、気がついたら腕の部分が黒く日焼けしているのがサンタンです。

サンバーンは皮膚の表面の表皮を火傷させ、特に8月をピークとして4月から9月に高くなるので、日焼けは夏の物と考えがちですが、サンタンは1年を通じて降り注ぎ、皮膚の内部である真皮まで到達して皮膚にダメージを与えます。
ダメージを受けた皮膚は再生が難しくなり、シミ、そばかす、深いしわ、最悪の場合皮膚がんを引き起こします。

サンバーンは木陰やビーチパラソルで予防できますが、サンタンは物質を透過する強力な紫外線で、少しの木陰なら通してしまいます。
紫外線というと夏の日当たりの良い場所を想像してしまいますが、じつは直射日光を100とすると、曇りで50%、雨でもなんと30%は紫外線が降り注いでいるのです。
また、木陰でも50%から場所によっては80%届いているそうです。

この紫外線を含む日光というのは、地表を温め明るく照らす生き物の命の源ですが、両刃の剣で、布団干しや虫干しでもわかるようにカビや菌を殺すほど強い力を持ち生物にダメージを与えます。

光合成をして生きる植物でさえも、光をもらうメリットと同時に植物にとってのメラニン色素、葉緑素で体を緑にすることで紫外線のデメリットから自分を防御しているのです。
ですから日当たりの良い場所に生える植物の方が緑色が濃くなります。
私たち人間も紫外線の弱い北欧の人はメラニンが少ない白い肌、アフリカなどの紫外線が強い地域の人々はメラニン色素を大量に皮膚に備えることで防御力を強化する褐色の肌をしていることからもわかりますよね。

そう考えると野生のモリアオガエルの体色が綺麗な緑色で、室内で飼う繁殖個体のモリアオガエルがケージ内にポトスやらなんやら緑の植物を植えてみても、やっぱり柔らかいパステルグリーンなのには紫外線が一役買っているのではと思われてなりません。

モリアオガエルは緑一色がほとんどですが、地域によってはスポットが出る遺伝子を沢山持っている所もあります。
特に静岡県の伊豆半島産モリアオガエルは濃い緑の地色に全身に斑の入るフルスポットと言われる個体がいて、マニアの間では非常に人気があります。

深い森に生息しているので保護色として自衛隊の迷彩柄のように進化したのだと思いますが、その卵から孵ったオタマジャクシを持ち帰って育ててもやはり柔らかい色や斑もあまり出なかったりしてしまうことが多く、遺伝子だけの問題ではないようなのです。

それでせっかく生まれた子ガエル達をなんとか両親に似た綺麗なスポットガエルにするべく日光浴をさせてみることにしました。

今回実験に参加してもらうのは、この写真の両親から生まれた子ガエルたちです。
二匹とも伊豆半島産のフルスポットの綺麗な柄で地の緑も鮮やかです。
子ガエルは上陸後3ヶ月経過の10月頃から日光浴にチャレンジしてもらいました。
本当はもう少し早くからやりたかったのですが、今年は猛暑がひどくて、暑さで子ガエル達が死んでしまわないか心配で外に出せませんでした。

これはホームセンターなどで売っている簡易温室の外側のビニールを剥がして樹脂ネットでDIYしたものです。
下20センチはダイニングテーブルに敷く厚めのビニールを張り(コオロギが逃げないため)上は目の粗い樹脂ネット(トリカルネット)を張ってあります。
目は1センチあるので十分日光を取り入れることができます。
下には水入れと避難用のシェルターを置き、上は突っ張り棒に人工の観葉植物を巻き付けた物をぶら下げておきました。

この状態でできるだけ毎日15分から曇った日なら1時間程度日光浴を一ヶ月半している所での結果です。

これが11月半ば、日光浴直後に室内に取り込んだ二匹です。
4.5センチ前後の2匹ですが、子ガエルにしてはかなりくっきり斑が出ています。

写真では少しわかりにくいですが、左の子は黒い斑の中に少し薄い茶の斑が浮いてるように見えます。

右の子はもわっとしてはいますが全身に模様が細かく出ています。

ところが、そこから2時間ほど経つと、同じカエルとは思えないほど斑が薄くなりました。

左の子は斑の位置は同じですが全体的に薄茶、右の子はもわっとした模様がなくなっています。
見比べてみると、かなり違いますよね。

ということで、やはり人間が室内で飼ってるカエルですから野生と同じとまでは行かないかもしれませんが、極力日光浴できる時間をふやすこと、それを続けることで明らかに体色は濃くなっていくのではないかと思いました。
子ガエルのうちに紫外線にあたる時間を多く取ることで、人間のそばかすと同じでひっこみにくくなって斑として定着するのではとも思います。

さらにケージにも緑のものを置いて保護色を助ける、餌に色素のもととなるものを添加するなども続けていきたいと思います。

余談ではありますが、冬の間は外に出せないので紫外線ランプを買って小屋の上に取り付けてみましたが、曇った日だとしても圧倒的に太陽光線にはかなわないようです。
木陰でも5分で斑が強く浮き出ますが、紫外線ランプだと変化あるのかないのかよくわかりません。
ないよりはましか・・・?
みたいな感じです。
やはり手間はかかるしつきっきりだし大変ではありますがしばらく日光浴検証を続けていくことにしました。

どうなるか、乞うご期待です!

この記事のYouTube動画はこちらからどうぞ!↓

モリアオガエルの赤ちゃんてシュレーゲルアオガエルとそっくり!いつごろから見分けつくの!?

モリアオガエルとシュレーゲルアオガエルはどちらも日本固有のアオガエルです。
もし森でみかけたら(どちらも、特にモリアオはめったに見ることはできませんが)そうとうなマニアでないかぎり見分けることは難しいと思います。

モリアオガエルは樹上性としては日本最大のカエルなので、大人になればその大きさで見分けがつくかもしれませんが、子供のころはうり二つなのでほぼわからないのです。

かくいう私もオタマジャクシから育てて上陸したモリアオガエルをほぼ一年シュレーゲルだと思い込んで育てていました。
だんだんと背中に斑点が出てきて、ようやく「ん?」となりましたが、モリアオガエルは住む地域によって斑点が出ない緑一色のものも多く、わからなかったかもしれません。

ということで今回はいつ頃からこの二種類は見分けがつくのか問題について検討したいと思います。
右の子は2023年7月頭に上陸して20日ほど経った子です。
かわいいですね~♥

シュレーゲルアオガエルは大人で4センチくらいの緑色のカエルで、つやのある皮膚と黄色い手足が特徴です。
目の周りに金色っぽい縁が黒目を取り囲んでいます。
まさにこのモリアオの赤ちゃんは条件に当てはまってますよね。

さてこちらは、上陸後3ヶ月4センチ程度に育った子です。
上の写真と比べ、少し皮膚がざらっと見えていますね。
目の周りも若干濃くなってきましたが手足はまだ黄色いです。

これは上陸後4ヶ月、6センチになったところです。
たぶんメスです。
みごと、手足の黄色は抜けて薄いグレーがかった白色になっています。
ただ同時期の子でもオスなどは一回り小さく、手足は黄色いです。

ということは「上陸後○ヶ月」というよりは成長した大きさによるのかもしれません。
また、上陸後3ヶ月で10月になって猛暑が一段落して、外に日光浴に出すようにしてから体色変化が早まったような気がしています。
確かではないのですが、このあたりにかんしては次回紫外線をテーマに記事を書いてみたいと思います。

ちなみに下は2才過ぎの大人です。
手足はほぼ白に近いグレー、目の縁はオレンジに近い銅色で、まさにモリアオですね。

この記事の動画もどうぞ合わせてご覧ください。
他のモリアオやアゲハの動画もアップしていますのでぜひチャンネル登録お願いします。

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モリアオガエルに人工餌をたべさせる

モリアオガエルはサイズも大きいので割と早くから人工餌食べられます。
今回はその紹介動画です。

餌はキョーリンさんのレオパドライを今回は使っています。
モリアオも昆虫食でカルシウムなど栄養素のバランスもレオパに近いと思っています。
草食系のカエルフードは間違ってもあげないように、というか食べないですけど(^_^;)

キョーリンさんからはレオパゲルも出ていて、個体によってはそちらの方が食いつきがいいこともあります。
きっとゲルの方が匂いが強いのではと思っています。
ただゲルはむにゅっとしていてピンセットで食べやすい形に整えるのが一苦労なのと、賞味期限が開けてから一ヶ月程度と短いので、最近はドライを使うことが多いです。

チャレンジを始めたのは上陸後半年くらいだったと思いますが、最初はがっかりするほど食べてくれませんでした。

1.数日おいてお腹を空かせること
2.20センチくらい離れたところから動かし始める

この二つがうまくいけば食べてくれます。
カエルはかなり遠くに焦点が合いやすいので遠くでふりふりさせて「なんだ!?」と興味を持たせる。

ピンセットが怖いときは透明のピンセットを使ったり、見えにくい細い針金に刺したり色々工夫しました。
コンビニスイーツでもらう透明のスプーンに乗せる人もいますね。

徐々に慣れて普通のピンセットでも食べるようになってくれますが、見向きもしないときもあります。
拒食されたときのためにコオロギもあげる覚悟はしておいてくださいね!

モリアオガエルに興味のある方はモリアオガエルの育て方またはモリアオガエルの販売のページもご覧ください!

カエルの日光浴は必要か

10月、秋ですねぇ。
ケージが完成し、暑い夏の間は控えていた日光浴を10月から始めました。


モリアオガエルやその他カエルに紫外線は必要ありません。だから日光浴もホントは必要ないっちゃ必要ないです。
必要ないというのは生死には関わらないという意味でですが。
カナヘビやニホントカゲなど日中に行動する爬虫類は、紫外線浴びなければ死にます。
確実にクル病になって死んでしまいます。

そういう意味では夜行性寄りのカエルは紫外線浴びなくても生きていけます。


でも、家で飼っていると徐々に色が鮮やかな緑からほんわかしたパステルグリーンに変わっていくんですよね。
ワイルド個体のような緑に仕上げたい、というのはカエル飼いの夢でもあります。
なのでなるべく自然環境に近づけて日光浴させたいわけです。
窓際ではガラス越しなので日の光は入りますが、紫外線は激しく減ります。
網戸でもめちゃ減ります。

じゃ、外でケージ飼いすれば?
っておっしゃいますが、これはほんと難しいです。

カエルは高温に弱いので、避難場所が必要です。
そのためには広くなきゃいけません。
周りの色に染まりながら育つので木々の緑も十分なければいけません。
餌をばらまいても逃げないようにしなればいけませんが、ガラスやアクリルでは必要な紫外線がカットされてしまいます。
網戸のような細かい隙間でも前述のとおり同じです。

なるべく広いケージで、緑と水があり、網の目が広くて紫外線を浴びられて、餌になる虫は逃げられず、雨が降っても水はけが良く、軽くて持ち運び便利、そんなケージはないものか?
それで作りました!
簡易温室をネットで購入し、床を網戸の網、上を荒い網にして、下部は厚いビニールクロスで手作りしました。
すべて軽い素材で作ったので、午前中から午後にかけての二時間程度、いつも置いている窓際から庭に出せます。

非常に良い出来だったと思います!

庭のテーブルに乗せているところです。
右の青いのは室内に取り込むときの塩ビの台です。網だけだとカエルのおしっこで汚れるので。

真ん中はポリカーボネイトの容器に小石をシリコンで貼り付けて傾斜を作った水入れ、上には突っ張り棒に人工植物を巻き付けたものを数本ぶら下げています。
下のビニール部分は高さ20センチあるのでコオロギは登れません。

カエルたちもかなり居心地は良いみたいです。

そのうちDIYも公開したいと思います。
参考にしたい人がいるならね。

これは夜、室内の様子。

前をファスナーで明けられるようにしたので掃除も楽です。

昼間突っ張り棒の葉っぱに張り付いていたカエルたちも、夜になって餌を食べに下りてきています。

うまく綺麗な緑が出てくれるといいのですが。
乞うご期待。

そのほかのモリアオガエルの飼育にかんしてはモリアオガエルのページ、飼ってみたい方は販売のページものぞいてくださいね!

モリアオガエル

moriao-003

2023年6月7日生まれ、体長4センチ前後のモリアオガエルです。伊豆半島産両親フルスポットの貴重種CB。
日光浴や個別餌やりなど手間をかけて大事に育て、人間によく慣れています。ピンセット給餌訓練も始めています。
ただいまの給餌量は羽化前のコオロギを1日に1~2匹程度です。
両爬類は幼体ほど育てるのが大変ですが、この大きさまで育つと幼体を脱し、ティーンエージャー程度になりますので、カエル初心者の方でも飼いやすく2~3日餌切れしても心配がいりません。

柄や色は個体によって違いますが、本格的に体色が決まってくるのは半年から1年後なので、現在緑一色でもその後激変する可能性もあります。
両親の柄は派手に出ていますが、家の中で育てると色はやや柔らかくなります。
そのあたりも含め楽しんで育ててくださる方にお譲りします。

40㎜以上に生育したら価格が上がりますので期間限定価格です!

モリアオガエル

moriao-001

2023年6月7日生まれ、体長4センチ前後のモリアオガエルです。伊豆半島産両親フルスポットの貴重種CB。
日光浴や個別餌やりなど手間をかけて大事に育て、人間によく慣れています。ピンセット給餌訓練も始めています。
ただいまの給餌量は羽化前のコオロギを一日1~2匹程度です。
両爬類は幼体ほど育てるのが大変ですが、この大きさまで育つと幼体を脱し、ティーンエージャー程度になりますので、カエル初心者の方でも飼いやすく2~3日餌切れしても心配がいりません。

柄や色は個体によって違いますが、本格的に体色が決まってくるのは半年から1年後なので、現在緑一色でもその後激変する可能性もあります。
両親の柄は派手に出ていますが、家の中で育てると色はやや柔らかくなります。
そのあたりも含め楽しんで育ててくださる方にお譲りします。

40㎜以上に生育したら価格が上がりますので期間限定価格です!